Classici giapponesi con furigana
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ちまんだらしちょうぶし
血曼陀羅紙帳武士
国枝 史郎
Leggi 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.970 caratteri · 176 schermate
それで彼は足を掬われて仆れ、左門の太刀を遁がれることが出来たのである。左門は、転がって逃げる頼母を追った。しかし縁まで走り出た時には、既に頼母は起き上がり、庭を走っていた。
「逃げるか、卑怯者、待て!」
左門は追い縋った。
喊声が起こった。
十数人の人影が、抜き身を芒の穂のように揃え、一団となり、庭を、こっちへ殺到して来ようとしていた。
五郎蔵の乾児達であった。
その中から角右衛門の声が響いた。
「彼奴こそ、先夜、飯塚殿の屋敷で、我々の同僚二人を、いわれなく討ち果たしました悪侍でござる!」
つづいて、紋太郎の声が響いた。
「我々同僚の敵、お討ち取りくだされ!」
その人数の中へ、駈け込んで行く頼母の姿が見えた。
頼母の声が響いた。
「彼は五味左門と申し、拙者の実父忠右衛門を討ち取りましたる者、本日巡り逢いましたを幸い、復讐いたしたき所存……」
群の中には、松戸の五郎蔵もいた。寝巻姿ではあるが、長脇差しを引っ下げ、抜け上がっている額を月光に曝らし、左門の方を睨んでいた。
彼は、紋太郎によって呼び立てられ、眼覚めるや、乾児たちと一緒に、庭へ出て来たのであった。