Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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まちはふるさと

街はふるさと

坂口 安吾

Leggi 街はふるさと (まちはふるさと) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 193.435 caratteri · 389 schermate

Aozora Bunko

「あんた、レッキとした顔でしょう。ビールぐらい、歯でぬくもんよ。この部屋のお客さまはみんなそうするのよ。前科十二犯のオジサンは堅い物が噛めないほどボロッ歯だけど、ビールの栓は器用にぬいたわね。ヌキがなくッちゃ栓がぬけないようじゃ、悪い事はできないものね。泥棒に忍びこんで、ビールをみつけて、ヌキ探してちゃア、フンヅカマるでしょう」

「オレを泥棒あつかいに、しようッてのか」

「似たようなもんじゃない」

「フ。相当なことを云やアがる。落ちついて、ませたことを云うじゃないか。オレの女になれよ。ジュクでいゝ顔にしてやらアな」

「荒っぽいこと、きらいだもの。パンパンに生れついてるのさ。ノンキでグズな商売が好きなのさ」

「顔がきいて、楽にくらせたら、この上なしだろう」

「威勢のいいのがキライなのさ。威張りたくもなし。パンパンがいっとう楽で、面白いや。泥棒だの、人殺しの実話物きかせてもらッてさ。兄さん、人を殺したこと、ある?」

「フ。それが、どうした」

「私はね、目の前で人が死ぬの、一人で見てたことがあるよ。三べんだか、四へんだかね。たくさんの数じゃないけど、忘れちゃった。いろんなことが、こんがらかるから」