Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みえざるてき

見えざる敵

海野 十三

Leggi 見えざる敵 (みえざるてき) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7777 caratteri · 16 schermate

Aozora Bunko

これは変だ」

ウルスキーとワーニャは、互いに顔を見合わせて、怪訝な面持だった。

しばらくして二人は、云いあわせたようにホッと吐息をついた。

「さあ、これで儂の『消身法』の実験は終ったのだ。約束どおり、その金環を返して貰おう」

と、楊博士はウルスキーの手から金環をふんだくった。ウルスキーは呆然としている。

「これだこれだ。この金環だ。ああよくもわが手に帰ってきたものだ。わが生命よりも尊いこの世界の宝物! どれ、よく中を改めてみよう」

黄金の環が、その宝物かと思ったが、博士はその環の一部をしきりにねじった。すると環が縦に二つにパクリと割れた。博士はソッと片側の金環をとりのけた。中は空洞であった。つまりこの金環は、黄金の管を丸く曲げて環にしてあるものだった。

「ややッ。無いぞ無いぞ、大切な宝物がない。オイどうしたのだ。世界一の宝物を早くかえせ」

ウルスキーは気がついて、

「なにを喧しいことをいうんだ。黄金の環はちゃんとお前の手に返っているじゃないか」

「金環が宝物だといってはいないじゃないか。この環の中に入れてあったものを返せ」

「なにも入っていなかったじゃないか」