Classici giapponesi con furigana
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Leggi 親鳥子鳥 (おやどりことり) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.828 caratteri · 181 schermate
と促されて、浩二が玄関の障子を明け放つ。
「鬼はあ外と!」
と軍隊で鍛えた胴間声が喧しく響き渡った刹那、曇り硝子の格子外でドサリという物音がして、ブルが唸った。
「何でしょう?」
とお母さんが訝った。
「鬼か知ら?」
と浩二が提燈を翳した時、格子が開いて、
「僕ですよ。ああ、吃驚した」
と言って入って来たのは四谷の芳夫さんだった。
「福はあ内! 福はあ内!」
とお祖父さんは、早速気転を利かして、芳夫さんに豆を浴せかけた。これで嫁の里の長男を鬼扱いにしたという譏は受けない。
「さあ、早くお上りなさいよ」
とお母さんが請じた。
「格子へ手をかけようとした時、突拍子もない大声がしたものだから、尻餅をついたんですよ。そこへブルが飛んで来て顔を甞めたんです」
と芳夫さんはズボンの埃を叩いたり、額を拭いたりした。
それからお祖父さんは方々撒き廻って、最後に二階の座敷で、
「さあ、皆拾うんだよ」
とお三方を持って身構えた。僕達は皆腹這いになって待っている。
「僕も拾います」
と芳夫さんも仲間に入った。
「私も」
と絹子さんがその隣りに坐った。次いで、
「鬼はあ外! 福はあ内!」
と豆に交ってチョコレートやキャラメルがバラバラ降り始めた。