Classici giapponesi con furigana
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とうくろうちそう
討九郎馳走
山本 周五郎
Leggi 討九郎馳走 (とうくろうちそう) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.250 caratteri · 21 schermate
にも出なければならないので、規式作法に精しく、まためはしの利く者でなければ勤まらぬ役だった。
討九郎がなかばは呆れ、なかばは怒った理由が、これでよくわかるであろう。馳走番と彼とではおよそ縁の遠いはなしである。――なにかの間違いだろう。そう思ったのも無理ではあるまい。しかし老職にはっきりことわったので、彼はそのことについては安心していた。ところがその翌日のことであった。登城しようとしているところへ使者が馬をとばして来て、「お上のお召しです」とつたえた。
「直ぐにおあがり下さい、浄瑠璃郭においであそばします」
「うけたまわった、すぐに伺候つかまつる」
馳走番のことだなと直感した彼は、叱られたときの答弁を考えながら、馬をとばして登城した。
浄瑠璃郭というのは岡崎城の東北の隅にある一画で、鉄砲的場がある。討九郎が参入したとき城主水野忠善はそこで射撃の稽古をしているところだった。……忠善はそのとき四十一歳、こがらな肥えた躯つきで、鉢のひらいた大きな頭と、への字なりの口つきに特徴のある、精悍な風貌をしていた。
「もっと寄れ」討九郎が伺候の言上をすると、忠善はふり向きもせず、銃をとって遠い的を狙いながら云った、「……昨日、主馬から申し達した沙汰、辞退をねがい出たそうだな」