Classici giapponesi con furigana
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とうくろうちそう
討九郎馳走
山本 周五郎
Leggi 討九郎馳走 (とうくろうちそう) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.250 caratteri · 21 schermate
なぜなら、監物忠善はそのころ無双の荒大名として定評があったので、そのような風変りな馳走番が出ても、宿泊する諸侯の方で早合点をして、――また監物のいやがらせであろう、これはうっかり文句をつけると、どんな理屈でやりこめられるかも知れない、触らぬ神に祟りなし。という程に考え、わざと知らぬ顔で済ませたのである。
討九郎はむろんそんなことには気がつかなかった。彼にはいつまで経ってもその役目がつまらなくて、じぶんが馬鹿にでもなってしまいそうに思えた。だいいちはげしい野戦訓練できたえて来た五躰のふしぶしが、始終むずむずと疼くようでやりきれなかったのである。こうして二月のなかばになった一日、彼は老職の部屋へ呼ばれた。いってみるとそこには、家老の拝郷源左衛門と水野主馬とがいた。
「今日は少し相談がある」主馬がまず口を切った、「……これはお上からのお沙汰ではないが、馳走番をしばらく交代して貰いたいと思うのだ、ながくではない、この月いっぱいでよい、役目の表はそのままで休んで呉れぬか」
「むろん、そのあいだは登城に及ばず、屋敷で勝手にしていてよろしい」と源左衛門が言葉を添えた、「……承知なら今からでも下城してよいぞ」