Classici giapponesi con furigana
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ちゅうもんちょう
註文帳
泉 鏡花
Leggi 註文帳 (ちゅうもんちょう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.770 caratteri · 67 schermate
五助は前屈みに目金を寄せ、
「ほら、日が合ってましょう。それから気を着けると、いつかも江戸町のお喜乃さんが、やっぱり例の紛失で、ブツブツいって帰ったッけ、翌日の晩方、わざわざやって来て、
(どうしたわけだか、鏡台の上に、)とこうだ。私許へ預って、取りに来て失せたものが、鏡台の上にあるは、いかがでござい。
鏡台の上はまだしもさ、悪くすると十九日には障子の桟なんぞに乗っかってる内があるッさ。
浮舟さんが燗部屋に下っていて、七日ばかり腰が立たねえでさ、夏のこッた、湯へ入っちゃあ不可えと固く留められていたのを、悪汗が酷いといって、中引過ぎに密ッと這出して行って湯殿口でざっくり膝を切って、それが許で亡くなったのも、お前、剃刀がそこに落ッこちていたんだそうさ。これが十九日、去年の八月知ってるだろう。
その日も一挺紛失さ、しかしそりゃ浮舟さんの楼のじゃあねえ、確か喜怒川の緑さんのだ、どこへどう間違って行くのだか知れねえけれども、厭じゃあねえか、恐しい。
引くるめて謂や、こっちも一挺なくなって、廓内じゃあきっと何楼かで一挺だけ多くなる勘定だね。御入用のお客様はどなただか早や知らねえけれど、何でも私が研澄したのをお持ちなさると見えるて、御念の入った。