Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かいのあなにかっぱのいること
貝の穴に河童の居る事
泉 鏡花
Leggi 貝の穴に河童の居る事 (かいのあなにかっぱのいること) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.260 caratteri · 32 schermate
――敵打がしたいのでっしゅ。」
「ほ、ほ、そか、そか。敵打。……はて、そりゃ、しかし、若いに似合わず、流行におくれたの。敵打は近頃はやらぬがの。」
「そでないでっしゅ。仕返しでっしゅ、喧嘩の仕返しがしたいのでっしゅ。」
「喧嘩をしたかの。喧嘩とや。」
「この左の手を折られたでしゅ。」
とわなわなと身震いする。濡れた肩を絞って、雫の垂るのが、蓴菜に似た血のかたまりの、いまも流るるようである。
尖った嘴は、疣立って、なお蒼い。
「いたましげなや――何としてなあ。対手はどこの何ものじゃの。」
「畜生!人間。」
「静に――」
ごぼりと咳いて、
「御前じゃ。」
しゅッと、河童は身を縮めた。
「日の今日、午頃、久しぶりのお天気に、おらら沼から出たでしゅ。崖を下りて、あの浜の竃巌へ。――神職様、小鮒、鰌に腹がくちい、貝も小蟹も欲しゅう思わんでございましゅから、白い浪の打ちかえす磯端を、八葉の蓮華に気取り、背後の屏風巌を、舟後光に真似て、円座して……翁様、御存じでございましょ。あれは――近郷での、かくれ里。めった、人の目につかんでしゅから、山根の潮の差引きに、隠れたり、出たりして、凸凹凸凹凸凹と、累って敷く礁を削り廻しに、漁師が、天然の生簀、生船がまえにして、魚を貯えて置くでしゅが、鯛も鰈も、梅雨じけで見えんでしゅ。