Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいのあなにかっぱのいること

貝の穴に河童の居る事

泉 鏡花

Leggi 貝の穴に河童の居る事 (かいのあなにかっぱのいること) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.260 caratteri · 32 schermate

Aozora Bunko

……いや、それがまた早い。娘の帯の、銀の露の秋草に、円髷の帯の、浅葱に染めた色絵の蛍が、飛交って、茄子畑へ綺麗にうつり、すいと消え、ぱっと咲いた。

「酔っとるでしゅ、あの笛吹。女どもも二三杯。」と河童が舌打して言った。

「よい、よい、遠くなり、近くなり、あの破鐘を持扱う雑作に及ばぬ。お山の草叢から、黄腹、赤背の山鱗どもを、綯交ぜに、三筋の処を走らせ、あの踊りの足許へ、茄子畑から、にょっにょっと、蹴出す白脛へ搦ましょう。」この時の白髪は動いた。

「爺い。」

「はあ。」と烏帽子が伏る。

姫は床几に端然と、

「男が、口のなかで拍子を取るが……」

翁は耳を傾け、皺手を当てて聞いた。

「拍子ではござりませぬ、ぶつぶつと唄のようで。」

「さすが、商売人。――あれに笛は吹くまいよ、何と唄うえ。」

「分りましたわ。」と、森で受けた。

「……諏訪――の海――水底、照らす、小玉石――手には取れども袖は濡さじ……おーもーしーろーお神楽らしいんでございますの。お、も、しーろし、かしらも、白し、富士の山、麓の霞――峰の白雪。」

「それでは、お富士様、お諏訪様がた、お目かけられものかも知れない――お待ち……あれ、気の疾い。