Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

まけないおとこ

負けない男

佐々木 邦

Leggi 負けない男 (まけないおとこ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.799 caratteri · 202 schermate

Aozora Bunko

「惜しいことをしたね」

「考えて見ると忌々しいです。このくらいなら、あの時根本的にやってしまうんでした」

「今更仕方がない」

「はあ」

「未だ/\若い。喧嘩一つ器用に出来ないんだもの」

と安藤先生は名人をもって自ら任じている人だ。

「青いって言いましたよ、奴が」

「先方じゃ乗り込んだ時、もう方針が定めてあったんだよ」

「悉皆愚弄されてしまいました」

と堀尾君は腕組みをして考え込んだ。何とかして欝憤を晴らしたいと思っているのだが、もう縁が切れているから仕方がない。

師弟は食事をしながら話し続けた。

「時に堀尾君」

と安藤先生は何か思いついたようにニヤ/\笑った。

「はあ」

「例件は何うしたい?」

「はあ?」

「四百俵だったか五百俵だったか忘れてしまったが」

「貰いました。先生の御忠告にも拘らず」

「道理で返事を寄越さないと思っていたよ」

「お手紙は差し上げました」

「しかし問題には触れなかったじゃないか?」

「具合が悪かったんです」

「尤も我輩だって君に貰うなと命じる権威はない。謂わば余計な老婆心さ」

「貰っても貰わない気でいれば差支ないでしょう?」

「うむ」

「兄貴との関係もありますから、然う簡単には断り切れません」