Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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まけないおとこ

負けない男

佐々木 邦

Leggi 負けない男 (まけないおとこ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.799 caratteri · 202 schermate

Aozora Bunko

御苦労さま」

と道子さんは時間が惜しい。茶器を盆ぐるみ引き寄せて、直ぐに退去を命じた。

「編輯長ですから、取る気になれば、一人ぐらい何うにでも都合がつくんでしょう」

「○○新聞なら一流よ」

「はあ、社として申分ありません」

「私、新聞記者の方が唯の会社員よりも宜いと思いますわ」

「社会の木鐸です」

「適任よ。お手紙がお上手ですから」

「ハッハヽヽ」

「オホヽ。本当ですよ。兄なんか迚も成っていませんわ」

「書くことはこれで中学時代から好きでしたから」

「屹度成功しますわ」

「さあ。会社で伝票を書くよりも面白いでしょうから、励みがあります」

「しかし取って戴けるでしょうか?」

「少し心配です。行きがかり上、屹度採用するって、先生は確信しているんですけれど」

「何が仕合せになるか知れませんわね」

「先生の親友だそうです。先生と肝胆相照らすんですから、余っ程の遣り手に相違ありません。僕は使って貰えれば、今度は先生の下で働く心掛でやります」

「喧嘩にならなくて宜うございますわ」

「今度は本気です。しかし酒癖の好くない人だそうですよ」

「まあ!」

「酒を飲むと気が大きくなって無暗に物を引き受ける男ですから、明日行っても、ケロリと忘れているかも知れないんですって」