Classici giapponesi con furigana
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
Leggi 負けない男 (まけないおとこ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.799 caratteri · 202 schermate
お婿さん同志もお嫁さん同志も同窓で、片一方が片一方の仲人役を勤めることになっている。
堀尾君は毎日曜に道子さんを訪れる。外に何かに託けて臨時が必ず一回入る。道子さんも無論待っている。或晩、矢張りその臨時で社の帰りに寄った時、堀尾君は、
「道子さん、感心なものでしょう」
と自慢した。
「何が?」
「あなたの御忠告に従って、入社以来喧嘩口論てものを一切致しません」
「当り前ですわ。そんなこと」
「おや/\」
「未だ一月と少しじゃありませんか?」
「それにしても上成績でしょう」
「さあ」
「褒めて戴く価値は充分あります」
「油断なさるから駄目よ」
「いや。大丈夫です。編輯長は荒いのが揃っていると言いましたが、あれは驚かしでした。皆好い人達ばかりです。上の連中だって、会社のように威張っていません。それに仕事が面白いです。今度は続きますから、御安心下さい」
「心配なんかしませんわ」
と道子さんは甚だ冷淡だった。
「変ですね、少し」
「はあ?」
「憤っていらっしゃるんですか」
「いゝえ」
「頭痛でもなさるんですか?」
「いゝえ」
「それじゃ矢っ張り憤っていらっしゃるんでしょう?」
「覚えがおあり?」