Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

まけないおとこ

負けない男

佐々木 邦

Leggi 負けない男 (まけないおとこ) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.799 caratteri · 202 schermate

Aozora Bunko

「お怪我はなかったでしょうな?」

「些っとも。あなたはお目が腫れましたよ」

「眼鏡をやられました」

「眼鏡をかけていると、何うも狙われます。僕は電車から下りる時、外したんです」

と大学生も堀尾君に劣らぬ名人らしかった。

堀尾君は喧嘩の騒ぎで忘れていたが、その晩兄さんの玉男君が着く筈だった。両親は明日になる。式を明後日の午後三時に挙げて、晩は披露、次の朝一同帰郷して、更に村へ披露という予定になっていた。

「これは占まった」

と思いながら家の敷居を跨ぐと、果して兄さんの下駄があった。婆やが出迎えて、

「小旦那さま。中旦那さまがお見えになりました」

と言った。今までは旦那さまだったが、小旦那さまになっていた。兄貴が中旦那、親父が大旦那だ。

「よし/\」

と堀尾君は頷いた。

「まあ! 小旦那さま」

と婆やは目に気がついた。

「正晴、来たよ」

と玉男君は茶の間の火鉢のところに坐っていた。

「兄さん、よくお出下さいました」

と堀尾君は鄭重にお辞儀をした。兄といっても間に姉が三人あるから年が大分違う。

「晩かったね」

「火事があって、その方へ廻されたものですから」

「おや/\、何うしたんだい? その顔は」