Classici giapponesi con furigana
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まずしきひとびとのむれ
貧しき人々の群
宮本 百合子
Leggi 貧しき人々の群 (まずしきひとびとのむれ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.959 caratteri · 118 schermate
「そんだら行(え)げよ。おめえにいて貰わんとええとよ。フフフフフ」
「や! 鮭が落ちんぞ。馬鹿!」
「ははははは」
集っている者共は、下等な好奇心に動かされて、互に突き合ったり打ち合ったりして喚きながら、暫くの間大きくなったり、小さくなったりしていた。
けれども、だんだん人数も減って来ると、前よりもっといやな顔をした善馬鹿が、握った鮭を落しそうにしてよろけながら、道傍の樫の大木の蔭まで来ると、赤ん坊のようにドサンと仰向けに寝た。そして、大口を開(あ)いて、鼻をグーグー鳴らしながら寝込んでしまった。
犬がそろそろと首を伸して、彼の手に持たせたまま片端から鮭を食べ始めると、子供等は彼のした下等な身振りの真似をしたりしながら、しきりに彼を起しにかかったのである。
一人の子は「狐のしっぽ」で鼻の穴をくすぐった。
蹴ろうが怒鳴ろうが、ゆさりともしないので、図に乗った子供達は善馬鹿を裸体(はだか)にし始めた。彼等は掛声をかけながら、だんだん肌脱ぎにさせたとき、いつの間にかそこにおって、様子を見ていた若い者がいきなり、
「そげえなことーするでねえぞ。天道様あ罰(ばち)いお下しなさんぞ」