Classici giapponesi con furigana
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まずしきひとびとのむれ
貧しき人々の群
宮本 百合子
Leggi 貧しき人々の群 (まずしきひとびとのむれ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.959 caratteri · 118 schermate
「…………」
「急にこげえなことー云うと、おっかあ気い悪くすっかもしんねえが、俺らもうとうてい助からねえと思ってる。そんで、早く家の仕事うちゃんとするもんを定めときね、誰でもええ。おめえのええと思う者を定めたがええと俺ら思ってる」
おふくろは妙な顔をしたが、いきなり大きな声で怒鳴った。
「なにいあてこすり云ってけつかる! よけいなこと世話焼かねえですっこんでろ、馬鹿奴! 俺らに貴様の心ん中が分んねえと思うんか?」
「まあ、そげえに怒んなよ、おっかあ! 俺らあてこすりでも何でもねえ、ただ思ってること云ったんだ。……俺ら、北海道さ行(え)がねえ前のことを思うと、ほんに今が辛え。俺ら何んでもおっかあにつくそうと思ってんだ。どんなこってもええ、おめえの思ってんことーすっかり俺れに打ちあけてくんねえか! なあ、おっかあ、俺らはもうどんほども生きらんねえ、そいつが願(ねがい)んだ。昔を思い出してくれねえか?」
「なにい嚇してけつかんだ! 駄目だえ。だまそうたてだまされるもんけ。面(つら)でも洗って出なおせッちゃ」
「そうじゃねえよ、おっかあ! 俺らどうしようにもこの体で出来ねえな分ってんでねえけ。