Classici giapponesi con furigana
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にせさつじけん
贋紙幣事件
甲賀 三郎
Leggi 贋紙幣事件 (にせさつじけん) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8495 caratteri · 17 schermate
所が、その飛山君がこの頃だんだん出来なくなってきた。臨時試験には何でも満点を取って置きながら、この頃はどうかすると先生の質問につかえて返事が出来なかったり、前の日に習った事を忘れたりする。どうも変だと思っていたら、やっぱり訳があった。その訳と云うのは、飛山君のお父さんは東京のどこかで贋紙幣を使おうとして捕まったんだそうだ。そして今は警察に留められているんだって。こんな心配があっては飛山君の出来が悪くなるのは当前だ。そんな事で、村の人はきっと飛山君を排斥しているに違いない。
僕は前の島内君の事があるので、飛山君と遊んで好いかお母さんに訊いて見た。するとお母さんは、
「構いませんとも。飛山さんは少しも悪い事をしたんじゃありませんし、飛山君のお父さんも、学校の先生に伺ったり、新聞で読んで知ったのですけれども、贋紙幣を拵えたのではなくて、使おうとしただけで、しかもそれは贋だとは知らなかったのです。けれども、飛山さんのお父さんは、その紙幣がどうして手にはいったかと云う事をどうしても云わないのです。それで警察に留められているのです。お父さんは大方誰か恩になっている人から、それを貰ったので、その事を云うと、その人の迷惑になると思って黙っているのでしょう。