Classici giapponesi con furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.416 caratteri · 53 schermate
彼女には七人の弟妹があり、父が病身なので仕送りをしている。それに女中奉公にはいるとき、向う十年の年期で、給銀を借りているし、仕送りの金も他の奉公人よりも多かった。それはおなかの父がもと越徳の店に勤めていたことと、店を出て担ぎ呉服をやって来たが、その品も越徳から仕入れていた、という縁もあったのだが、いずれにせよ自分で自分のからだが自由にならないのだとおなかは話した。
――年期はどのくらい残ってるんだ。
――あと一年だけれど、仕送りの金が借りになっているから、年期が明けても出るわけにはいかないのよ。
――借りた金を返せばいいだろう。
――義理というものがあるわ。
――人間の一生を縛るような義理はない、おれに任せてくれないか。
おなかはかぶりを振った。店を出るにしても、病身の父と弟妹が多いから、いっしょになればあなたの重荷になるだけだ、というのであった。そのくらいのことはしようじゃないか、と佐八は云った。自分には親もきょうだいもない、おまえの親はおれの親、おまえのきょうだいはおれのきょうだいだ。親きょうだいに貢ぐくらいのことはできるよ、と佐八は云ったのだ。