Classici giapponesi con furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.351 caratteri · 43 schermate
「どういうことを訊きますか」
「なにもかもだ」と去定が云った、「詳しく聞いているうちには、これが原因だと思い当ることがあるだろう、そうしたらその点を中心に納得のいくまで訊き糺すのだ」
それほどの必要があるのか、登はそう問い返したかった。養生所の生活に馴れるにしたがって、医者がまずなにをしなければならないか、ということを登もほぼ理解するようになった。そして現在、養生所はもとより外診でも、去定の手を待ちかねている病家がずいぶんある。それに比べれば、猪之などは病人ともいえないし、そんな手間をかけて治療する必要があるとは思えなかった。
――うっちゃっておけばいいじゃないか。
そう云いたかったのであるが、去定がそのくらいのことを知らないわけがないし、命ずるからにはそれだけの理由があるのだろうと思い返して、よけいなことは云わないことにした。
養生所へ帰ったのはちょうど夕食の時刻で、登は洗面し着替えをすると、森半太夫に声をかけて食堂へいった。半太夫の部屋からは返辞が聞えず、食堂へいってみると、彼はもうそこで食事を始めていた。
登が膳に向かうのを待って、半太夫はおゆみのことを話しだした。