Classici giapponesi con furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.113 caratteri · 35 schermate
のを待つというような、無慚なことを平気でする。そんな例はざらにはないだろうが、養生所へ逃げて来た三人の女たちがそうだったし、現在もみくみ町で幾軒かそういう家がある。
「おれは売色を否定しはしない、人間に欲望がある限り、欲望を満たす条件が生れるのはしぜんだ」と去定は云った、「売色が悪徳だとすれば料理茶屋も不必要だ、いや、料理割烹そのものさえ否定しなければならない、それはしぜんであるべき食法に反するし、作った美味で不必要に食欲を唆るからだ」
もちろん料理茶屋はますます繁昌するだろうし、売色という存在もふえてゆくに違いない。そのほか、人間の欲望を満たすための、好ましからぬ条件は多くなるばかりだろう。したがって、たとえそれがいま悪徳であるとしても、非難し譴責し、そして打毀そうとするのはむだなことだ。むしろその存在をいさましく認めて、それらの条件がよりよく、健康に改善されるように努力しなければならない。
「こんなことを云うのは、おれ自身が経験しているからだ」と去定は云った、「どんなふうにと説明することはないだろう、おれは盗みも知っている、売女に溺れたこともあるし、師を裏切り、友を売ったこともある、おれは泥にまみれ、傷だらけの人間だ、だから泥棒や売女や卑怯者の気持がよくわかる」