Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.113 caratteri · 35 schermate

Aozora Bunko

登はそれを、自分の筆記で覚えたのだろう、と思ったのであるが、長崎へ遊学したことがあるというと、自分などより新らしい知識を持っているかもしれない。語学の秀才だったとすれば、こっちにいても蘭語の医書が手にはいるし、実地に病人の治療をして来たのだから、自分の筆記などから覚えるようなことはない筈である。

――では筆記や図録を写したのはなぜだろう。

おそらく、と登は思った。おそらくそれは、どんなものからもまなぶ、という謙遜な気持なのだろう。登は心の中で激しく、自分の軽薄さを罵った。

「どうしてそんなことを訊くんだ」と半太夫が云った、「先生になにかあったのか」

登は今日あったことを話した。

「わからないな」と半太夫は云った、「師を裏切ったというのは、馬場氏の門下を去ったことかもしれない、たぶん、語学の後継者にという師の望みにそむいたことをさすのだろうが、盗みとか友を売ったなどということは、現実的な意味ではないのじゃあないか」

「そうも思ったのだが」と登は頷いて云った、「ひどくしんけんに、告白するというような口ぶりだったのでね、しかし、たぶん言葉どおりではないだろうな」