Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.113 caratteri · 35 schermate

Aozora Bunko

「しかし」とその男は渋った、「こういうことになった以上、まさか井田先生のところへは、どうも」

「いやなら養生所へ来い」と去定は云った、「傷の手当だけではなく、仕事が欲しければ仕事の相談もしよう、いつまでやくざでいられるものじゃあないぞ」

「へえ」と男は頭を掻いた。

「少し度が過ぎたようだ」と去定がまた云った、「勘弁してくれ」

そして登に振向いて、歩きだした。

「かなしいものだ」黄昏の街を歩いてゆきながら、去定は登に云った、「あの医者どもは娼家と結託して、女たちを不当にしぼる、ろくな薬もやらず、治療らしい治療もせず、ごまかしで高い薬礼をしぼり取っている、おれはまえから知っていた、正当な治療もせずに、ああいう哀れな女たちをしぼるのは、強盗殺人にも劣らない非道なやつだ、今日はその怒りが抑えきれなくなったのだ、――がこういうことはむずかしい」

「なにがですか」と登は挑みかかるように反問した、「井田親子は養生所の医員ではありませんか、養生所医員という看板で町医を稼ぎながら、あんなやくざ者を使ってまで」

去定は手をあげて制止した、「井田のことはべつだ、井田親子のことはやがて始末をつける、おれはほかの二人、荒巻とか石庵とかいう者のことを考えたのだ」