Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.146 caratteri · 40 schermate

Aozora Bunko

手代は病的性格だったようだし、むろん責任がないとは云えないが、男女いずれにも、幼少のころに似たような経験をすることが多い。特におゆみの場合は、母親の変死とか、縁組の破談などということが重なっている。こういう悪条件の重複にも、たいていの者は耐えぬいてゆくものだが、おゆみには耐えることができなかった。要するにおゆみの躰質が、色情に関しては極度に敏感であって、それを抑制すると全体の調和が狂ってしまう。原因はそこにあるので、その手代を「殺すほど憎む」ということは、親というものの偏執であろう、登はそう思うのであった。

薬の仕分けに戻ると、去定の姿はみえなかった。二人で仕事にかかりながら、登が訊いた。

「あの建物のことには触れなかったか」

「約束どおり寄付するそうだ」と半太夫が答えた、「よければ増築したうえで寄付すると云っていたよ、面白かったのは、いや、面白いと云っては悪いだろうが」半太夫はくすっと笑った、「――お杉から聞いたんだろう、猪之が談判にやって来てね」

「談判だって」

「あの娘が亡くなったら、お杉を伴れ戻されると心配したらしい、おれがまだ話しているところへ、ぜひ会いたいことがあると押しかけて来た、生涯浮沈の大事だと云うんだ」