Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちょうじんひげのはかせ

超人鬚野博士

夢野 久作

Leggi 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.054 caratteri · 117 schermate

Aozora Bunko

御存じありませんか。日本にも勲章を下げて、立派な家に住まったルンペンが、イクラでも居りますよ」

伯爵は立腹の余り口が利けなくなったらしい。葉巻をガチガチと噛んで、鬚をビクビク震わせている。

吾輩は、すこし気の毒になったから、心持ち言葉を柔げた。

「伯爵閣下、実は今日お伺い致しました理由は、ほかでは御座いません。御令息の唖川歌夫君の事についてです」

「黙れっ……黙れっ……吾輩の家庭の内事は吾輩が決定する。貴様等如きの世話は受けんッ……」

吾輩はここに到ってカンシャク玉が破裂した。この老爺は外交問題と家庭の内事をゴッチャにしている。ドンナ豪い人間でも、自分の妻に関する事を他人から話出されたら一応は頭を下げて傾聴すべきものだ。

「ええこの馬鹿野郎。貴様等如きとは何だ。吾輩はこれでも一個独立の生計を営む日本国民だぞ。聊かの功績を云い立てにして栄位、栄爵を頂戴して、無駄飯を喰うのを光栄としているような国家的厄介者とは段式が違うんだぞ。日露戦争の時には俺の発明した火薬が露助にモノをいったんだぞ。日本の医学は吾輩の努力の御蔭で、今日の隆盛を来しているんだ。しかも吾輩は国家に何物をも要求しない。