Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちょうじんひげのはかせ

超人鬚野博士

夢野 久作

Leggi 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.054 caratteri · 117 schermate

Aozora Bunko

新聞種になんかおなりになりませぬ中に、御承知になりました方が、御身分柄お得じゃないかと考えるので御座いますが、どのようなもので御座いましょうか」

今度は吾輩が驚いた。老伯爵の次には吾輩がペシャンコになってしまった。これ程手厳しく一パイ喰わされた事は未だ曾てない。彼の断髪令嬢が真赤な掴ませものであろうとは……そうして真実に一切を支配している運命の神様がこの吾輩でも何でもなかった。この上海亭の女将であったろうとは……。

況んや老伯爵に到っては徹底的にペシャンコになってしまったらしい。真青になって椅子の中に沈み込んでしまったのは気の毒千万であった。左右を見ると二人の警官はいつの間にか部屋を辷り出てしまっている。

そこで吾輩は改めて老伯爵の前に進み出た。

「どうです伯爵閣下。御名誉とか、お家柄とかいうものばかり大切がって、切れば血の出る若い生命の流れを軽蔑なさるからコンナ事になるのです。伜には内兜を見透かされる、女将には冷やかされる……」

「アラ、冷やかしなんかしませんわ。勿体ない」

「これぐらい冷やかしゃ沢山だ……」

老伯爵はポロリポロリと涙を流し始めた。頬の肉をヒクリヒクリと引釣らせながら、哀願するように女将の顔を見上げた。