Classici giapponesi con furigana
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ちょうじんひげのはかせ
超人鬚野博士
夢野 久作
Leggi 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.054 caratteri · 117 schermate
成る程、実験用の犬屋というものはコンナ姿のもんかなと思ったから黙ってうなずいた。天狗猿もうなずいてポケットを探りながら半分ばかり残っている朝日の袋とマッチを差出した。
「吸わんかね……君……」
「呉れるんですか」
「うん。君は好きだろう。歯が黒い」
吾輩は気味が悪くなった。天狗猿の奴、吾輩を呑込んでいるらしい。
「まあ御用を承ってからにしましょう」
「アハハ。恐ろしく固苦しいんだね君は……ほかでもないがね。実は今まで僕の処に出入りしていた実験用の犬屋君が死んじゃったんだ。腸チブスか何かでね。おかげで実験が出来なくなって困っているのは僕一人じゃないらしいんだ。本職の犬殺し君に頼んでもいいんだが、生かして持って来るのが面倒臭いもんだから高価い事を吹っかけられて閉口しているんだ。君一つ引受けてくれないか。往来から拾って来るんだから訳はないよ。一匹一円平均には当るだろう。猫でもいいんだが……」
「つまり犬殺しの反対の犬生かし業ですね」
「まあ……そういったようなもんだが立派な仕事だよ。往来の廃物を利用して新興日本の医学研究を助けるんだからね。君が遣ってくれないと困るのはこの大学ばかりじゃないんだ。