Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちょうじんひげのはかせ

超人鬚野博士

夢野 久作

Leggi 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.054 caratteri · 117 schermate

Aozora Bunko

聞いた通りに派手なダンダラの角帯を締めていやがる。

「オイ、兄さん。銭を持っているかね」

と云ううちにその改札屋が吾輩の襟番号をジイッと見やがった時にはギョッとしたね。アンマリ気が急いていたもんだからウッカリして引剥ぐのを忘れていたもんだが、見破られたと思ったから吾輩はイキナリ焼糞になってしまった。

「馬鹿。銭があったら嬶を持つワイ。感化院の房公を知らんケエ」

とタンカを切ってやったら牛太の奴吾輩の襟首を掴んでギューギューと小突きまわした。序に拳固を固めて吾輩の横面を一つ鼻血の出る程啖らわしたから、トタンに堪忍袋の緒が切れてしまった。さもなくとも燃え上るようなホルモンの遣り場に困っている吾輩だ。襟首を掴んでいる牛太郎の手の甲をモリモリと噛み千切りざま、持って生まれた怪力でもって二十貫ぐらいある豚野郎を入口の塩盛の上にタタキ付けた。それから失恋のムシャクシャ晴しに、駈付けて来た二三人の人相の悪い奴を向うに廻わして、下駄を振上げているところへ、通りかかった角力取の木乃伊みたいな大きな親爺が仲に這入って止めた。止めたといってもその親爺が無言のまま、片手に吾輩の襟首を掴んで、喧嘩の中から牛蒡抜きに宙に吊るしたまま下駄を穿かしてくれたので万事解決さ。