Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちょうじんひげのはかせ

超人鬚野博士

夢野 久作

Leggi 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.054 caratteri · 117 schermate

Aozora Bunko

吾輩は胸が一パイになった。タッタ二時間、三時間のおなじみでもチャント記憶しているから感心なものだ。勿論、吾輩の顔や風態を見覚えている訳ではなかろう。亜歴山大王は身体に薔薇の臭いがしたという位で、吾輩みたいな偉人の体臭は、犬にとっても忘れられないものがあると見える。

その中にタッタ一匹、歓迎の意を表しない奴が居る。隅っ子の特別の金網に入れられて息も絶え絶えに屁古垂れている汚ならしいフォックス・テリヤだ。見忘れもしないこの間、山木混凝土氏の玄関前から掻っ攫った一件だ。

色男医学士

吾輩はツカツカとその金網に近づいてブルブル震えている犬を抱き上げた。犬さえ見付かれや他に用は無い。持って帰って山木テル子嬢に引渡せばいい……と思って抱き直すトタン犬の肋骨がゾロッと手に触ったのでゾッとしてしまった。見るとアンマリ弱り方が甚しい。骨と皮ばかりになっている上に、鼻の頭がカラカラに乾いてしまって、瞳孔の開いた眼脂だらけの眼で悲しそうに吾輩を見上げているが尻尾を振る元気も無いらしい。一体これはどうした事かと、明るい窓の下へ持って行ってよく見ると、弱っている筈だ。