Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちょうじんひげのはかせ

超人鬚野博士

夢野 久作

Leggi 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.054 caratteri · 117 schermate

Aozora Bunko

腹が減って相談相手が欲しくなるのは当り前だ。

どこか美味そうな安いものを売っている店はないか知らんとそこいらを見まわしたが、何しろ学校の近くだから見渡す限り本屋、文具屋、牛乳店、雑貨商みたいなものばかりだ。腹の足しになりそうな店なんか一軒もない。

ところがそこから二三十歩あるく中に……見付かった。狭い横路地のズッと奥の行止りの処に赤い看板が見える。近寄ってみると真赤な硝子に金文字で「御支那料理」「上海亭」と書いて在る。どうせインチキの支那料理だろうと思って近寄ってみると豈計らんや、インチキでない証拠に、店の張出し窓の処にワンタン十銭、シウマイ十銭、チャアシュウ十銭、支那ソバ五十銭と書いた木札を立てて実物が陳列して在る。その上の棚に色んな形の洋酒の瓶がズラリと並んでいるが、コイツも本物とすれば大したものだ。

吾輩の咽喉がキューと鳴った。先ず劈頭のヒットを祝するつもりで一杯傾けるかナ。

表の硝子扉を押して中に這入ると真暗だ。おまけにシインとしていて鼠一匹動かない。コンナ飲食店はお客が這入ると直ぐに黄色い声で「イラッシャイ」と来ないと這入る気にならないもんだ。