Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちょうかきんむ

超過勤務

山本 周五郎

Leggi 超過勤務 (ちょうかきんむ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.619 caratteri · 31 schermate

Aozora Bunko

青年は女の肩を捉まえた、「そうじゃないんだ、くすぐったいだけじゃなく、もっとほかの」

「しっ、誰か来るわ」女は青年を押しのけた、「ほら聞いてごらんなさい、あの足音」

「ちえっ」と青年が云った、「きみがじらしてるから悪いんだ、損しちゃったじゃないか」

「いきましょう、堪忍袋が残業してたのよ」女は青年を押しやった、「みつかるとうるさいじゃないの、早くう」

彼らはドアをあけて去り、ドアをそっと閉めた。

二人の去ったドアの反対側にあるドアがあき、なんだと云う声がした。誰が電燈を消したんだ、それとも停電かな。生気のない呟き声に続いて、スイッチの音がし、電燈が明るくついた。

「おかしいな」彼は室内を眺めまわしながら首をひねった、「自分で消したのかな、そんな覚えはないんだが」

彼は持っている帳簿を置き、大きなデスクに向かって腰をおろし、神経質に椅子のぐあいを直してから、並んでいるベル・ボタンの一つを押し、ボイス・パイプの蓋をあけた。

「給仕くん、お茶」

パイプの中へそう云うと、蓋を閉めて、ペンを取り、記帳にかかった。

七メートルに五メートルほどの、うす暗く湿っぽい