Classici giapponesi con furigana
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えつねん
越年
岡本 かの子
Leggi 越年 (えつねん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.003 caratteri · 21 schermate
「わたしもそうよ。正月早々からあんたをこんなことに引張り出すなんか、いけないと思ってたの。でもね、正月だし、たまにはそんな気持ちばかりでなく銀座を散歩したいと思って、それで裾模様で来たわけさ。今日はゆったりした気持ちで歩いて、スエヒロかオリンピックで厚いビフテキでも食べない」
加奈江は家を出たときとは幾分心構えが変っていた。
「まあまあそれもいいねえ。裾模様にビフテキは少しあわないけれど」
「ほほほほ」
二人は晴やかに笑った。
銀座通りは既に店を閉めているところもあった。人通りも割合いに少なくて歩きよかった。それに夜店が出ていないので、向う側の行人まで見通せた。加奈江たちは先ず尾張町から歩き出したが、瞬く間に銀座七丁目の橋のところまで来てしまった。拍子抜けのした気持ちだった。
「どうしましょう。向う側へ渡って京橋の方へ行ってオリンピックへ入りましょうか、それともこの西側の裏通りを、別に堂島なんか探すわけじゃないけれど、さっさと歩いてスエヒロの方へ行きますか」
加奈江は明子と相談した。
「そうね、何だか癖がついて西側の裏通りを歩いた方が、自然のような気がするんじゃない」