Classici giapponesi con furigana
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あしのないおとことくびのないおとこ
足のない男と首のない男
Leggi 足のない男と首のない男 (あしのないおとことくびのないおとこ) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4095 caratteri · 8 schermate
のである。
大観堂が郡山の家へ原稿をとりに行つて呆れて帰つてきて、飜訳の大先生だからたくさんの洋書がギッシリ部屋につまつてゐると思つてゐたのに、カラッポの本箱に三十冊ほどの本がチョボ/\とあつてその大部分が講談倶楽部で洋書は一冊もありませんでした、と言つて溜息をもらした。私もこの本箱のことならよく知つてをり、まつたく講談倶楽部を入れて三十冊、それ以上のいかなる本も所持してゐないのである。かういふシブイ人物であるから杉山英樹の衒学的大風呂敷とはソリが合はないので、由来衒学者は田舎者であり、郡山は最もイキ好みのシブイ男で(産報などゝは最もシブイ)うるさくて騒々しくてしつきりなしの電車みたいで困るけれども当人がイキ好みであるといふ精神に於ては変りがない。マトモな商売はやれないといふ意気好みだから何とも騒々しいのは仕方がない。
足のない大入道の幽霊と首のない毛筋だけの地球をゴロ/\ひつかいて走り廻つてゐるうるさい意気好みの男と、昔の日本では騒々しいのが二人たいへん仲が悪かつたのだが、戦争が終つてみると、気の毒に足のない大入道の幽霊の方が死んでしまつた。杉山が生きてゐれば日本の文壇はもう一とまはりうるさくなり、バルザックだのサント・ブウヴだのボルテールだのと読まない本を何百冊も並べたてゝ、ともかく命中するのは風ばかり