Classici giapponesi con furigana
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おどるちへいせん
踊る地平線(下)
谷 譲次
Leggi 踊る地平線(下) (おどるちへいせん) di 谷 譲次 (たにじょうじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.823 caratteri · 283 schermate
私達は、そこに満足な友情をさえ汲み取ることに成功していた。
私は、マントンで、巴里風の洒落た服装と、竜涎香のにおいとを私の車室へ運び入れて、それから私も、彼とだけずっと饒舌りこんで来た、若いルセアニアの商人が、私を、自分の前の空椅子へ招待するのに任せた。銀灰色の細毛の密生した彼の手首に、六種の色彩の大理石を金で繋いだ鎖が掛かっていた。その小さな大理石の一つは腕時計だった。が、それにしても、この装身法は小亜細亜的に野蛮で、感心出来なかった。しかるに、彼の口からは、倫敦リジェント街とピキャデリの角の英語が、尻上りの粋さをもって滑り出るのである。
ルセアニア人は、私に、昔からここで、伊太利側から仏蘭西側へ輸出して来た切花に、最近ふらんすが七割の税を課することにしたために、もとは、わざわざ昼間の汽車を選んで窓から見て行く人もすくなくなかった、国境と線路に接続した伊太利の花卉園が、
今では、見事に寂れてしまったと告げた。
『毎朝の化粧台に、変った花束を発見しないと一日頭痛のする大ホテルの婦人客達は、値段など聞かないうちに、濡れた花びらに鼻を近づけるものです。だから、いくら殺人的に高価であっても構わないわけですが、そこへ行く先に、七割の関税と聞いて、市場が手を引っ込めてしまいました。