Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
Leggi 近世快人伝 (きんせいかいじんでん) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 79.469 caratteri · 157 schermate
沖で引っかかった鯖なら鯖、小鯛なら小鯛をば、穫れたら穫れただけ船に積んでエッサアエッサアと市場の下へ漕ぎ付けます。アトは見張りの若い者か何か一人残って、櫓櫂を引上げてそこいらの縄暖簾に飲みげに行きます。
その舟の中の魚を数え上げるのは市場の若い者で、両手で五匹ぐらいずつ一掴みにして……ええ。シトシトシト。フタフタ。ミスミス。ヨスヨスヨスと云いおる中に、三匹か五匹ぐらいはチャンと余計に数えております。永年数え慣れておりますケン十人見張っておりましても同じ事で、〆て千とか一万とかになった時には、二割から三割ぐらい余分に取込んでおります。
そいつを私が糶台に並べて、
『うわアリャリャリャ。拳々安かア安かア安かア。両拳両拳両拳。うわアリァリァ安か安か安か』
と糶るうちに肩を組んで寄って来た売子の魚屋が十尾一円二十銭で落いたとします。その落いた魚屋の襟印を見て帳面に『一円五十銭……茂兵衛』とか何とか私共一流の走書きに附込んだ魚を泄うように引っ担いで走り出て行きます。払いの悪い奴なら一円七十銭にも八十銭にも附けておきますので、後で帳面を覗きに来ても一円三十銭やら二円五十銭やら読み分ける事は出来まっせん。