Classici giapponesi con furigana
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きんじせいろんこう
近時政論考
陸 羯南
Leggi 近時政論考 (きんじせいろんこう) di 陸 羯南 (くがかつなん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.995 caratteri · 98 schermate
「空理を後にして実用を先にす」とは国富論派の神髄なり。この論派は英国・米国の学風より生出したりといえども、あえて学者の理論を標準として政治の事を説くものにあらず、彼実に日本の現状に応じて説を立て、政法上道理に合うと否とを問わず、事情の許す限りはこれを利用して実益を生ぜしむることをその標準となしたるがごとし。ゆえに自由主義を取るとはいえ、必ずしも政府の干渉を攻撃せず、必ずしも藩閥の専制を排斥せず、道理よりはむしろ利益を重んずることこの論派の特色なりき。かの「実力は道理を造る」と言うビスマルク主義はむしろこの論派の是認するところに係る。近くこれを評すれば政論社会の通人ともいうべき論派なり。当時世の才子達人をもって居るものはみな競いてこの宗派の信徒となりしがごとし。
国権論派とも称すべき他の一派は欧州大陸の学風を承けて発生したり。この論派はあえて国富の必要を知らざるにあらざれども、その淵源はおもに近世の法理学にあるがゆえに、自ら権義の理を重んずるの傾きあり。吾輩は加藤弘之氏、箕作麟祥氏、津田真道氏をもって国権論法の巨擘となすに躊躇せず。この論派はその細目において一致を欠きたるや疑いなしといえども、近世の政治思想、すなわち国家といえるものの理想を抱き、主権単一の原則を奉じ、もって封建制の弊を認めたる点には異同なけ