Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
きんがんげいしゃとめいきゅうじけん
近眼芸妓と迷宮事件
夢野 久作
Leggi 近眼芸妓と迷宮事件 (きんがんげいしゃとめいきゅうじけん) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.490 caratteri · 23 schermate
しかし大深はタッタ一度の馴染なもんだから愛子の近眼に気付いていなかったし、愛子の方も、そんな事までは打明けなかったんだね。だから愛子の例の通りの潤んだ、惚れ惚れとした眼付きでジイッと見られた時に、スッカリ感違いをしてしまったんだね。元来が主義にカブレた青二才で、ホントの悪党じゃなかったもんだから、ほんの一時の自惚れから身を滅ぼしてしまった訳だ。
手錠をかけたアトで例の手紙を見せると大深は、青い顔になってうなずいた。
「馬鹿だなあ……この手紙を他人に見せるなんて……もっとも俺の方がよっぽど馬鹿だったんだが……アハハハ……」
と空虚な高笑いをしたっけ。実にサッパリしたいい度胸だったが、聞いてる吾々は笑おうにも笑えない気持がしたよ。
むろん癪に障っていたから大深の就縛は新聞社には知らせなかった。そのまま暗から暗へと死刑になってしまったが、可哀そうなのは愛子で、それから後チョイチョイ大深へ差入れなんかをしていたらしい。そうして彼が死刑になった事が新聞に出た晩に、自宅の台所で首を縊って死んでしまった。
遺書も何もなかったので原因はわからないが、自分の口一つから金兵衛を殺し、又大深を殺した事がわかったので、すっかり悲観して思い詰めてしまったんじゃないかと思う。