Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きんがんげいしゃとめいきゅうじけん

近眼芸妓と迷宮事件

夢野 久作

Leggi 近眼芸妓と迷宮事件 (きんがんげいしゃとめいきゅうじけん) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.490 caratteri · 23 schermate

Aozora Bunko

台所のコマゴマした買物帳までも調べるという。ナカナカ抜目のないガッチリした親爺だったのだね。

ところが又その愛吉の愛子という女がイクラか馬鹿に近い位、温柔しい女なので、或る待合の女将が不憫がって、結局その方が行末のためだろうというので、金兵衛に世話したという話だったが、非道い奴で、金兵衛は愛子の人の好いのに付込んで、稼ぎ高を丸々取上る上に、お客まで取らせていたというんだから呆れたね。算盤の強い奴には敵わないね。

それから今度は捜索の手が、愛子の素姓調べに移った訳だが、そんな細かいところは面白くもないし、本筋に関係がないからヌキにしよう。とにかく愛子は某富豪華族の御落胤で、お定まりの里子上りの養母に、煮て喰われようと焼いて喰われようと文句の云えない可哀相な身上であった事。三味線も踊りも、歌も駄目で、芸妓としては温柔し過ぎる事、縹緻は十人並のポッチャリした方で、二十五だというのにお酌みたいに初々しい内気な女であった。それにチョットわからないが、非道い近眼だったこと……これが一番大事な話のヤマなんだが、その近眼で人の顔をジイッと見る眼付が又、何ともいえず人なつっこい。