Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
とんそう
遁走
葛西 善蔵
Leggi 遁走 (とんそう) di 葛西 善蔵 (かさいぜんぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.581 caratteri · 23 schermate
君はどうしても出席してくれたまえ。それでないと僕が困っちまうよ。とにかく出席してくれたまえ、……けっして悪いことにはならないから。とにかく君は出席してくれなくちゃ困るよ」
「いやそう言わないで、許してくれたまえ。ね、いいだろう? 僕は原口君を迎えに行ってくるからね……」
「そりゃ君、いかんよ。原口君や馬越君の方は、問題はおのずから別だからね。とにかく君は出席してくれたまえ!」笹川のこういった調子には、しゃにむに! といった真剣さがあった。
「しかしどうして原口君や馬越君の場合は、問題が別なんかね? もともとそんな性質の会では……」
「いや、それは僕は、作家という立場からして、この会の成立ちとか成行きとかいうことには関係しないけれど、しかしたんに出版屋という立場から考えたなら、無名であって同時に貧乏な人間を歓迎しないということは、むしろ当然じゃないか……」
「まあ君……」と、私は手を振って、土井に言った。「君は出席したまえな、僕らには関係なく……」
土井も黙ってしまった。三人は身体を横にして、立肱に頭を載せて、白けきった気持の沈黙を続けていたが、ふとまた笹川の深く憫れむといったような眼つきが私の顔に投げつけられたので、私は思わずひやりとした。