Classici giapponesi con furigana
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みちのうえでみたはなし
道の上で見た話
小川 未明
Leggi 道の上で見た話 (みちのうえでみたはなし) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 3679 caratteri · 8 schermate
そこには、ことなった生活のあることを思わせました。
ひるまえ吹いていた風がやんで、空は、一片の雲もなく、青々として、火のように、かがやく太陽のやけつくあつさだけでした。しかしどこかのいすに腰かけて、アイスクリームを食べ、つめたいソーダ水を飲む人もあったでしょう。ぼくは、この馬も、この男も、なぜに休む自由がもてないのかとふしぎに感じました。
すると、見物人をかきわけて、まきゲートルをした若者が前へ出てきました。
「この馬は、一度戦地へいって、帰された馬らしいが、かわいそうに、やせているな。つなをといて、すこし休ませてやんなよ。」
そういって、馬に近づきました。馬子は、同情者があらわれると、交通の妨害となって、しかられるのをおそれたけれど、いくぶんか大胆になりました。
「いつから、この仕事をやっているんだね。」と、若者が、聞きました。
「こんなことをするのは、このごろなんです。」と、馬子は答えて、つぎのように、身のうえを語りました。
「私は、もと百姓でした。馬を持って、働いていました。それが、戦争中に馬を徴発されたのです。なんで、わすれよう、つれていく日、馬は、ふみきりのところで、電車におどろいて、あばれました。