Classici giapponesi con furigana
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どうじょうじ(ひとまくげき)
道成寺(一幕劇)
郡 虎彦
Leggi 道成寺(一幕劇) (どうじょうじ(ひとまくげき)) di 郡 虎彦 (こおりとらひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.256 caratteri · 30 schermate
妙信 和尚様、どうなされたのでございます。そのうちには滝津まで降りる道さえふさがれてしまいます。和尚様。
妙源 や、あの音は、(上手の路の方に走りてさしのぞき)もうあすこの大杉まで焼き倒れたのだ。血のしぶくように火の粉をちらした煙が渦をまいて、呻きながら湧きのぼってくるわ。恐ろしい火の色が、まっ黒な木の間に姿をかくすかと思うと、もう破りさくように跳り出してわきへ追いかけて行く、ここから見ていると山中の木々が、泣きよばって逃げまどいながら、血煙の中に仆れるようだ。(僧徒らを顧みあららかに)だがみんなどうしようというのだ。こんなところにぐずぐずして生きながら灰になるのをまっているのかい。
妙信 和尚様、ほんとにどうなされたのでございます。このようなところにおいでになっては――
妙源 妙信――
妙信と妙海とは、最前より同じき姿を保ちて佇立せる妙念の方を顧みつつも、妙源の後につづきて鐘楼を左折し去る。次第に赤き煙、濃くなりまさりて場に漲る。ただ、血に彩らるることなくして蒼白く残りたりし妙念の面にも、かの仆れたる女人のしかばねにも赤きいろは噛み貪るがごとくにじみつつ来るなり。