Classici giapponesi con furigana
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いこん
遺恨
Leggi 遺恨 (いこん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.706 caratteri · 22 schermate
の激しい汚辱に立ち向いたい、そこまで空想すると感きわまり、嗚咽をおさえることができなくなった。
そこへ五人づれの大学生がドヤ/″\とはいってきた。それを見ると三人の女はにわかに生き生きと立ち上って、イラッシャイとか、どうしたの、とか、昔の記憶にも確かに在ったと同様のお客と女給の言葉が交換されるのであった。
先生はそれに就て感傷をめぐらす余裕はなかった。好機逸すべからず、と立ち上って、オ勘定とよぶ。
すると女は、先生の方をふりむく時には打って変って怒りの像となり、睨みすくめて、二百円を持ち去り、六十円のオツリを持参して、つき出した。
女が二百円を握ってふりむいたとき、オツリはいらないよ、などゝそんな言葉を咽喉に出す軽快な早業は有りうる由もないけれども、ふりむいて逃げ去ることはできた筈であった。然し、思い惑っているうちに、女は戻ってきて、オツリを突き出す。ソレは、チップです、などと今更云うわけに行かない。
先生は自分のリンショクに混乱した。先生は貧しかったが、リンショクだとは思いたくなかったのである。けれども、現にケチではないか。もとより意地のわるい彼女らに分らぬ道理はなく、軽蔑しきっているに相違ない。