Classici giapponesi con furigana
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さといものめとふどうのめ
里芋の芽と不動の目
Leggi 里芋の芽と不動の目 (さといものめとふどうのめ) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4494 caratteri · 10 schermate
倅の方は利かねえ気の奴だったから、野猪狩に持って行く鉄砲を打ち掛けた。そうすると奴共慌てて逃げてしまやぁがった。」
「そのうちに世間が段々静かになって来た。己は毎日毎日土蔵の脇で日なたぼっこをしていた。頭の上の処には、大根が注連縄のように干してあるのだな。百姓の内でも段々厭きて来やがって、もう江戸の坊様を大事にしなくなった。鳩南蛮なんぞは食わしゃあしねえ。」
「ある日の事、かますというものに入れた里芋を出しやがって餓鬼共にむしらせていやぁがるのだ。餓鬼は大勢いたのだ。むしって芽の所を出して見て、芽の闕けた奴は食う方へ入れる。芽の満足でいる奴は植える方へ入れるのだ。己が立って見ていると、江戸の坊様も手伝ってお遣なさいと抜かしやぁがる。大ぶ江戸の坊様を安く踏むようになりゃあがったんだな。こうなっちゃあ為方がねえ。己もそこへ胡座を掻いて里芋の選分を遣っ附けた。ところが己はちびでも江戸子だ。こんな事は朝飯前だ。外の餓鬼が笊に一ぱい遣るうちに、己は二はい遣るのだ。百姓奴びっくりしやぁがった。そして言草が好いや。里芋の選分は江戸の坊様に限ると抜かしやぁがる。」
「そのうち、もう江戸へ帰っても好さそうだというので、お袋と一しょに帰って来た。