Classici giapponesi con furigana
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きんぞくにんげん
金属人間
海野 十三
Leggi 金属人間 (きんぞくにんげん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.616 caratteri · 157 schermate
はたしてその夜ふけて、怪魔の遺骸をおいてある死体置場に、世にもあやしいことが起こった。
死体置場の怪
死体置場の警戒のために、その部屋に詰めていた警官は、長夜にわたって、べつに異常もないものだから、いすに腰をおろしたまま、うつらうつらといねむりをしていた。
ところが、とつぜん怪しい物音がして、警官をねむりから引き起こした。
「やッ。今のは、何の音……」
と、すばやく部屋の中を見わたすと、意外な光景が目にうつった。
「あッ」
警官は、おそろしさのあまり、全身に水をあびせられたように感じた。
見よ。そこに収容されてあった二つの死体が並べてあったが、それにかぶせてあった布がとり去られてあった。そして警官が目をそこへやったとき、男の死体が、上半身をつつーッと起こしたかと思うと、警官の方へ顔を向け、上眼でぐっとにらんだのである。
「わッ」
警官はおどろきの声をたてた。そして気が遠くなりかけた。
すると、その男の死体は、よろよろと立ちあがった。そしてあやつり人形のような動きかたをして警官の方へふらふらと近づいた。
「南無阿弥陀仏」
警官は、おそろしさに、たまらなくなって、合掌してお念仏をとなえ、目をとじた。