Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

Leggi 金属人間 (きんぞくにんげん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.616 caratteri · 157 schermate

Aozora Bunko

博士はまんぞくそうにうなずいた。

「なぜ、Qはここから逃げ出したのでしょうか、ここにいれば一等安全でもあり、おもしろい目にもあえるし、博士からもかわいがられたでしょうに。どうしてでしょうか」

と、長戸検事は、博士が息つくひまもないほど、すぐさま質問の矢をはなった。もうあと一分間ばかりで、約束の時間がきれる。

「それはきみ、すこしちがっているよ。Qはここにおられなくなったんだ。かれは殺人をやって、ひどく興奮したんだ。その殺人は、かれが計画したものではなく、ぐうぜん、若い女を殺してしまったので、かれの興奮は二重になった。そこへ警官がのりこんでくるし、かれはいよいよあわてた、かれは生きものなんだから、そのように興奮したり、あわてたりするのは、あたりまえだ。そうだろう」

「ごもっともなご意見です」

「かれはね、Qとして生命をえて、うれしくてならない。第二研究室の中で、ひとりぴんぴんとびまわっていたのだ。このときわしは二つの失策をしている。一つは、Qがそんなに活動的になっていることを知らなかったんだ。まだまだ、クモがはうぐらいのものだと思っていた。ところが実際は、Qは三次元空間を音よりも早くとびまわることができたんだ」