Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
きんぎょりょうらん
金魚撩乱
岡本 かの子
Leggi 金魚撩乱 (きんぎょりょうらん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.999 caratteri · 67 schermate
二三年前、O市に水産共進会があって、その際、金牌を獲ち得たこの金魚の名品が試験所に寄附されて、大事に育てられているのだ。すでに七八歳になっているので、ちょっと中年を過ぎた落付きを持っているので、その魅力は垢脱けがしていた。
しばらく眺め入った後、復一は硝子鉢に元のように覆いをして、それから自分のもとの席に戻るとき、いまキャリコのしたと同じ身体の捻り方を、しきりに繰返す。人に訊かれると彼は笑って「金魚運動」と説明して、その健康法の功徳を吹聴するが、この際、復一がそれをするとき、復一にはもっと秘んでいる内容的の力が精神肉体に恢復して来るのであった。復一はそれを決して誰にも説明しなかった。
とにかく、深夜に、人が魚と同じリズムの動作のくねらせ方をするので、とても薄気味が悪かった。宿直の小使がいった。
「私が室に入るときだけは、あれ、やめて下さい。へんな気持ちになりますから」
復一は関西での金魚の飼育地で有名な奈良大阪府県下を視察に廻った。奈良県下の郡山はわけて昔から金魚飼育の盛んな土地で、それは小藩の関係から貧しい藩士の収入を補わせるため、藩士だけに金魚飼育の特権を与えて、保護奨励したためであった。