Classici giapponesi con furigana
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
Leggi 釘抜藤吉捕物覚書 (くぎぬきとうきちとりものおぼえがき) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.085 caratteri · 21 schermate
お手入のあるべきことはわたし共の先刻承知女房のわたしでさえ取違えそうなお前さんへお引合せ下すったは日頃信ずる五右衛門さまのれいけん夫の悪運のつよいところ今ごろ探したとて六日の菖蒲十日の菊無用無用わたしゃ夫とふたり手に手をとり鳴く吾妻のそらをあとにして種明しは如依件お前さんも生々無事息災に世渡りするよう昨夜のことを忘れずに末永く夫ともども祈上申候あらあらかしく――卍女房巴のお若より。」
読み終った藤吉、片膝立てて与惣次を見上げ、
「合点がいったか。お前は卍にそっくりだてんで、昨夜傀儡に使われたんだ。」
「えっ!」
与惣次は眼を真んまるにして、
「どこかで見た面だたあ感ずりましたが、言われてみりゃあまさにしかり、なるほどあいつの雁首はあっしと瓜二つだった。して、旦那、昨夜あの家にお手入れでもありましたのかえ。」
「そりゃあお前がいっち御存知――。」
「へ? そう言やあ騒々しい音がしたのを夢か現に聞きましたが。」
「与惣さん、お前その五両のうちから常さんの借銭を返したらどうだ?」
「へえ、さっそくそういうことに致しましょう。」
「勘!」
と戸口へ向いた藤吉は、
「大立廻りだ、手強えぞ。