Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ぶくぶくながながひのめこぞう

鈴木三重吉童話集

鈴木 三重吉

Leggi 鈴木三重吉童話集 (ぶくぶくながながひのめこぞう) di 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 58.287 caratteri · 119 schermate

Aozora Bunko

肉屋たちは、じっとすべてを見ていました。

「おい、もうかえろう。暗くなった。ほんとに感心なものだね。われわれ人間の中にも、あれほど情ぶかい、いきとどいたやつはちょっといないぜ。毎日朝からおれんところではたらいて、夕方になると肉をもって来てあの犬に食わしてるんだ。見上げたものじゃないか。」と肉屋は、しみじみこう言いました。

「まったくです。だが、だんな、あの犬は、ものが食べたいよりも、のどがかわいてるのじゃないでしょうか。水がのみたくても、あれじゃさがしに歩けないでしょうから。」と店のものが言いました。

「ふん、なァるほど。そいつァよく言った。どこかに水は目っからないかな。あ、そこの、へんなちっぽけな家には、だれか住んでるよ。」と肉屋は、空地の向うの家の戸口へいって、

「もしもしちょっと。どなたかいらっしゃいませんか。」と言って、戸をたたきました。すると、中から、うすぎたない女が戸をあけました。肉屋は今の病犬のことを話して、かわいそうですから水をのましてやりたいのですが、と言いますと、女は、小さなあきかんへ水を入れてもって来てくれました。肉屋がそれを病犬の口もとへおきますと、犬はすぐにくびをのばして、ぺちゃぺちゃと、一気に半分ばかりのみほしました。