Classici giapponesi con furigana
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ぎんさんじゅうまい
銀三十枚
国枝 史郎
Leggi 銀三十枚 (ぎんさんじゅうまい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.863 caratteri · 73 schermate
革財布を逆さにした。全部の白金を吐き出した。
「幾枚あるの? 本物は?」
23
商人は一渡り眼を通した。上唇を綻ばせた。
「みんな贋金でございますよ」
「お帰り!」と彼女は呶鳴り付けた。
商人は冷笑して帰って行った。
「いえあいつは廻し者よ! 例の悪党の広告主、ええ、そいつの廻し者よ! 贋金だ贋金だと嘘を吐き、かっさらって行こうとしたんだわ! そんな古手に乗るものか! 電話ではいけない、行って来ましょう。行って店員を引っ張って来ましょう。信用のある金属商の、鑑定に達した店員をね」
彼女は書斎を飛び出した。電話をかける声がした。タクシを呼んでいるらしい。
間もなくタクシがやって来た。
彼女は乗って出て行った。
私は黙然と腰掛けていた。
「彼女はひょっとすると狂人になるぞ」
私はしばらく待っていた。
「この家には用はないはずだ。一応の忠告! それだけでいいのだ。聞くか聞かないかは彼女にある。……贋金であろうと本物であろうと、私には大して関係はない」
で、私は下宿へ帰った。
数日経った新聞に、次のような広告が掲げてあった。
「銀二十九枚の送主に告げる。貴女は非常に聡明であった。