Classici giapponesi con furigana
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いさん
銀座復興 他三篇
水上 滝太郎
Leggi 銀座復興 他三篇 (いさん) di 水上 滝太郎 (みなかみたきたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 40.579 caratteri · 82 schermate
「だって今日の御昼、お寺の奥さんがそう云っていましたもの。あの人ったら、こんな顔をして、ほんとにおかしかったわ。」
おときは梵妻がして見せた渋い顔を真似して、自分でおかしくなって吹出してしまった。
柿の実は、その葉が黄色く枯れて散れば散る程赤さを増して、晩秋の空に、いかにも日本特有らしい風情を見せていた。新吉は、それが渋柿だろうとなかろうと、何のかわりもなく、晴れた日の空の色と、ちっとも曇のない柿の実の光と、脱俗した枝ぶりとを愛した。
寺の門の外の往来からも、その梢の赤い実は、土塀を越て見えた。近所の空地に集る子供達の冒険と欲張とのまじったいたずら本能は、そのために刺戟されたものと見えて、真昼間、ひっそりした寺内の様子をうかがって、鼬鼠のように注意深い目を四方にくばりながら、竹竿を持って忍び込んで来た。石を投るもの、竹竿で叩き落そうとするもの、みんなが狡猾な顔つきをして、緊張した手足を迅速に動かしていた。寺の者は気がつかなかったが、縁近い日あたりで縫物をしていたおときは、子供達の狼藉をいちはやく認めた。
「そんな事しちゃあいけませんよ。」
相手は小学生だとは思っても、それだけいうのがせいいっぱいだった。