Classici giapponesi con furigana
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ぎんがのしたのまち
銀河の下の町
小川 未明
Leggi 銀河の下の町 (ぎんがのしたのまち) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3931 caratteri · 8 schermate
車の上には、派手な着物を被ておしろいをぬった女たちのほかに、犬や、さるも、いっしょに乗っていました。
「ああ、サーカスが、どこかへゆくんだな。」と、信吉は、思いました。
昨日まで、町にきていて、興行をしていたのです。それが、今日、ここを引き揚げて、また、どこかへいって、興行をしようとするのでした。彼らは、住んでいたテントをたたんで、いっさいの道具といっしょに車へ積み、そして、芸当に使っていた馬に引かせてゆくのでした。その簡単な有り様は、太古の移住民族のごとく、また風に漂う浮き草にも似て、今日は、東へ、明日は、南へと、いうふうでありました。信吉はそれを見ると、一種の哀愁を感ずるとともに、「もっとにぎやかな町があるのだろう。いってみたいものだな。」と、思ったのでした。
村に近い、山の松林には、しきりにせみが鳴いていました。信吉は、池のほとりに立って、紫色の水草の花が、ぽっかりと水に浮いて、咲いているのをながめていました。どうしたらあれを採ることができるかな。うまく根といっしょに引き抜かれたなら、家に持って帰って、金魚の入っている水盤に植えようと空想していたのでした。