Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぎんがてつどうのよる

銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

Leggi 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 76.529 caratteri · 155 schermate

Aozora Bunko

「いるかは海にいるときまっていない」あの不思議な低い声がまたどこからかしました。

ほんとうにそのいるかのかたちのおかしいことは、二つのひれをちょうど両手をさげて不動の姿勢をとったようなふうにして水の中から飛び出して来て、うやうやしく頭を下にして不動の姿勢のまままた水の中へくぐって行くのでした。見えない天の川の水もそのときはゆらゆらと青い焔のように波をあげるのでした。

「いるかお魚でしょうか」女の子がカムパネルラにはなしかけました。男の子はぐったりつかれたように席にもたれて睡っていました。

「いるか、魚じゃありません。くじらと同じようなけだものです」カムパネルラが答えました。

「あなたくじら見たことあって」

「僕あります。くじら、頭と黒いしっぽだけ見えます。潮を吹くとちょうど本にあるようになります」

「くじらなら大きいわねえ」

「くじら大きいです。子供だっているかぐらいあります」

「そうよ、あたしアラビアンナイトで見たわ」姉は細い銀いろの指輪をいじりながらおもしろそうにはなししていました。

(カムパネルラ、僕もう行っちまうぞ。僕なんか鯨だって見たことないや)

ジョバンニはまるでたまらないほどいらいらしながら、それでも堅く、唇を噛んでこらえて窓の外を見ていました。